はじめに

チーズの物性や熟成状態は、季節・天候に影響を受けるため、ロット差や個体差が生じます。
ナチュラルチーズは、微生物の働きによって熟成が進み状態が変化していく食品です。産地の風土(テロワール)、製法、作り手、乳酸菌やカビなどの微生物によって、特徴は大きく変わります。
それぞれのチーズの個性と、季節や熟成による違いをお楽しみください。

賞味期限が過ぎても食べられますか?
賞味期限はおいしく食べていただくための目安です。
賞味期限が過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではありません。しかし状態は徐々に変化していきますので、なるべく期限内に食べることをおすすめします。
賞味期限内なのにカビが生えてきました。なぜですか?
密封包装していない製品は、賞味期限内であってもカビが生えることがあります。
生えてきたカビは早めに取り除いてお召し上がりください。なお、カビを防ぐ添加物などは使用しておりません。

ハード・セミハードタイプ

生地に亀裂や空洞があります。
熟成中に微生物の働きによって生じるものです。
エメンタールなどに見られる丸いガス孔は「チーズアイ(チーズの眼)」と呼ばれます。
アボンダンスやボーフォールのように脂気があり組織が柔らかい生地には、レニュール(lainures)と呼ばれる水平に細い亀裂やウズラの目(yeux de perdrix)と呼ばれる小さな気孔が見られます。
生地にくりぬかれたような跡があります。
熟成中にトライヤーと呼ばれる器具で内部の状態を確認した跡です。品質に問題はありません。

白カビタイプ

白カビ部分が茶色く変色しています。
熟成による正常な変化です。
若めのうちは白カビの表皮は白くきれいですが、まだ酸味があり、香りは弱めの場合があります。熟成が進むとともに表皮の色が変わり、それとともに旨味が出て組織も柔らかくなっていきます。熟成が進み変色が顕著になると風味も強くなりますので、お早めにお召し上がりください。

青カビタイプ

生地の色に赤みがあります。
熟成により、たんぱく質が変化しておこる変色です。品質に問題はありません。
青かびが白くなっています。
青カビは白い菌糸を出すため、生育状況によって白い部分が見られます。品質に問題はありません。
生地にくりぬかれたような跡があります。
熟成中にトライヤーと呼ばれる器具で内部の状態を確認した跡です。品質に問題はありません。

シェーブルタイプ

規格より重量が小さいものが届きました。
密封包装ではないため、乾燥によって規格値よりも重量が減ります。また、製造時の重量や乾燥による重量変化にはばらつきがあるため、個体差があります。
カビが生えてきました。
熟成中または出荷後にカビが生育しますが、品質に問題はありません。気になる場合は取り除いてお召し上がりください。

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